Profile


2021.1.2 フロリダ州キーウェストにて

鈴木 良(すずき りょう)
1982年9月20日生まれ
戌年 乙女座 A型

  • 奈良県奈良市出身
  • 東大寺学園高等学校卒業
  • 第29回奈良学生テニス選手権シングルス優勝
  • 奈良県立医科大学医学部卒業
  • 京都、倉敷、大阪、赤穂などで耳鼻咽喉科勤務
  • 2016年 米国喉頭科学会若手研究者賞
  • 米国ウイスコンシン大学マディソン校で声帯再生の研究
  • JDLA G検定
  • トータルウェルネスアドバイザー
  • 加工食品診断士
  • 個人投資家
Otolaryngology
JDLA
加工食品診断士
趣味
  1. テニス – 若者テニスでレベルアップを目指して日々頑張っています🎾
  2. ストレッチ・筋トレ – 体の柔軟性を高め、神経と筋肉を刺激し、血流を改善させます。日々のコンディショニング、リバースエイジング、競技力アップために、日々取り組んでいます。究極のエクササイズは初動負荷トレーニングと考えています💪
  3. 読書 – 読みたい本、読むべき本を山ほど抱えています。読書というのは僕にとって単に「娯楽」ではなく、「未来を作るための投資」です。読書を通じて学ぶことで、自分はもっと頼れる存在、人に頼られる存在になりたいと思っています。
  4. 家庭菜園 医食同源(または人は食べたものでできている)と言いますが、無農薬で自然に近いものを口にしたいです。自分で食料生産をすることで、気付きも多いですよ🥬
  5. 投資 – お金の投資は日常で話題になることはまだまだ少ないですが、そこをおろそかにすると、結局世界が狭くなります。経済的自立を達成できれば、プライベートでも仕事でも選択肢が広がります。
  6. 旅行 – 刺激的な旅をしたいですね〜♪
  7. 英会話 – 脳に刺激があって、楽しいです。世界の情報をいち早く入手するために、海外のニュースや論文もinputしています。
  8. プログラミング – 日常生活にAIが当たり前の世の中になっていくので、最低限の教養は必要だと思っています。
モットー
  • 自分にとって価値のあること(健康目標、自己成長目標、経済的な目標、人間関係の目標)に取り組む。
  • 精神的、経済的に自立する。そして、この激動の時代をサバイバルするために謙虚に学び続ける。
  • 自分が学び得た価値のあるものを、周りとシェアする。

健康の悩みとテニス三昧の学生時代

 1982年9月20日奈良県奈良市で僕は生を受けた。
 幼稚園、小学校と背は低いがかけっこが早く、小学校4年生まではマラソンは学年で1位だった。少年野球では下手なりにピッチャー、キャッチャー含め全てのポジションを経験した。
 習い事の算盤、暗算が得意で、まんがを読んでいたので歴史が得意だった。中学受験のために小学校4年生から塾に通ったが、勉強では当時辛い思いは全くなかった。

 東大寺学園中学時代、それまでの反動からか遊びを覚えて成績が下がり、厳しい親の方針のもとテニス部を休部することになった。それまでの友人関係もぎくしゃくし、自信を失い、その後大学受験を失敗して浪人時代を過ごした。その頃は健康面では長引く空咳に悩まされた。

 咳を止めるために胃薬や抗アレルギー薬や抗生物質を試したが、効果は認めなかった。その一方で運動をする、太陽に浴びることで咳の頻度が減少することに気がついていた。僕にとって、そういった行動がストレス発散となり、結果として慢性咳嗽の軽減に役立っていたのだ。

 そして、慢性咳嗽の原因は毎朝、食パン、牛乳、ドレッシング入りサラダという朝食を続けていたことだった、と今にして思う。小麦に含まれるグルテン、牛乳に含まれるカゼインが消化不良で、ドレッシングに含まれるトランス脂肪酸や人工的に精製された植物油が腸内環境を悪化させ、異常な免疫反応を引き起こしていた。慢性上咽頭炎も認めていたかもしれない。そして、僕の場合は慢性咳嗽という異常シグナルを出していたと考えている。今ではパンと牛乳はなるべく避け、ドレッシングなどの悪いオイルは完全に除去するようにしていることもあって、咳で悩むことは無くなっている。

 大学入学後は念願のテニス三昧の日々を過ごした。テニス中心で時間が回るような生活で、成績は学年で常に下位であった。医学部の部活動、さらに生駒市にあるTS奈良テニスクラブではテニス大好きなおじさん、大学生達と試合に勝つために、強度の高いハードな練習と筋力トレーニングで互いに切磋琢磨した。その結果、近畿医科学生テニス大会団体戦3位、奈良県学生テニス選手権シングルス優勝、ダブルス準優勝、奈良県選手権A級ベスト16などの成績を収めることができた。

耳鼻咽喉科診療、そして米国へ留学

 大学卒業後、2年間の初期研修では心肺停止の救急患者の蘇生、集中治療室での重症患者の全身治療などを含め、幅広い医療に携わった。当時はただ目の前の病気を治したい、命を救いたい、知識と技術を身につけたいということで頭がいっぱいだった。

 その後、京都大学で耳鼻咽喉科医師を志した。耳鼻咽喉科は聴覚・嗅覚・味覚・触覚と五感のうち視覚を除く4つの感覚と平衡覚を扱う。また、炎症性・機能性疾患以外にも、頭頸部癌を扱い、手術・抗癌剤・放射線治療による集学的治療を担う。専門家として診断、治療方針決定を行い、専門治療を実施してきた。

 京都大学では臨床だけではダメで、研究に従事することが求められ、大学院に入学して基礎医学研究を開始した。その後、声帯再生の研究、声帯のバリア機構に関する研究が評価され、アメリカ合衆国ウイスコンシン大学マディソン校(UW-Madison)に研究留学した。そこで、ヒトの声帯上皮細胞や線維芽細胞を用いた3D培養、イヌ摘出喉頭の脱細胞・細胞移植、遺伝子組み換えマウスを用いて声帯の発生研究を行った。

 アメリカは私生活も日本とは全く異なる環境だった。空は透き通るような真っ青で、日本のようにせかせかした雰囲気が無く、陽気な人が多かった。そしてアメリカは、自分が想像していたよりもすべてが2倍くらいスケールが大きかった。車無しでは全くやっていけない。建物は天井が高くて、部屋やアパートの庭は広く、開放感があった。至る所に広々とした公園があり、ターキー(七面鳥)が悠長に闊歩しており、人工物が視界に入らない光景に容易にアクセスできた。

 ウイスコンシン州マディソンにも世界中から学生や研究者や企業人が集まっており、人種のるつぼだった。東アジアやイスラム圏、中南米出身者もいて、多様であった。アメリカ人も外国人も皆明るく挨拶をするし、親切な人が多かった上に、人の目を気にしない、人は人、自分は自分といった感じで、自分達と異なる他者に対して寛容であった。
 アメリカは医療費がすごく高いので、金持ちではない多くの人は容易なことでは病院を受診せず、over-the-counter drug (薬局で売っている薬)で済ませたり、自分達でなんとかしようとしていた。もちろんその弊害もあるが、医療に限らずいろいろな契約などでアメリカはシビアであり、困っても政府は助けてくれないため、自分のことは最終的には自分で責任を負わなければならない。そういう点で日本よりもシビアな世界であり、そこに住む世界中からの人々はしっかりしていて、自立心が強いと感じた。

コロナ窩でロックダウン

 2020年3月、地球の裏側で大騒ぎになっているとニュースで伝え聞く新型コロナウイルスが、じわりじわりとアメリカ中西部の地方都市まで忍び寄ってきた。第一例の患者発生から、あっという間に都市封鎖(ロックダウン)に至った。

 研究室のある大学には出入り禁止となり、仕事は全てonlineとなった。公園施設の利用、レストラン内での飲食が禁止となり、コロナ以前はマスクを着用するという習慣が無かったアメリカ人が、皆マスクをつけてCOSTCOなどのスーパーで距離を置いて行列をしていた。アメリカでも有数の安全な街マディソンにあってそれは異様な空気感で、コロナに関するさまざまな情報が飛び交い(フェイクニュースも多い)、一部で生じた過激な暴動もあり、自分の身は自分で守らなければいけない状況であった。毎日感染者数のみならず、死者数も公表されており、当時は日本よりも桁違いに厳しい状況であった。その後、ある程度コロナの実態が分かったのちに、もともとのアメリカ人の明るさもあり、コロナと共存して日常生活を取り戻そうという風潮を感じることができた。そこで感じたのは、自分の健康や行動は自分で責任をとらなければいけないこと、目まぐるしく変化する社会状況に自分もすぐに変化して適応していかなければいけないこと、それを一生続けて明るく前向きに生きていこう、ということだった。

激変する国際社会、人生100年時代について思う

 コロナ以前から、世の中の変化は指数関数的に加速していると感じていた。そして、「超スマート社会=Society 5.0??」 がすぐそこまで来ている。そこでは、IoT・AI・ビックデータをあらゆる産業や日常生活で活用して、日本社会のあらゆる問題を解決することを目指すという。しかしながら、アメリカ・中国を始め世界中では連日のようにAIの実用化が報告され、それは製造・物流・通信に止まらず、医療・金融・インフラ・軍事などあらゆる分野に及び、日本をリードしている。社会の変化があまりにも大きい中で、自己変革しないで家庭内、地域内、日本国内で従来のまま安穏と過ごすわけにはいかないのは、コロナ窩・ウクライナ戦争・台湾危機・エネルギー問題・産業構造の変化・円安による物価上昇など、世界規模の問題を見ていると明らかであると思う。鎖国をしていた江戸時代の日本が外圧によって開国を迫られ、生き残るためにほんの数十年でまるで異なる国であるかのように様変わりしたのと同様、僕達は今、急激な社会変化に併せて一人一人が変わっていかなければならない時代に生きている。

 このような時代に流されることなく主体的に乗り越えるために、医療の専門家として僕がするべきことは何かと考えた。医療現場でAI化を進めて、医療コストを下げることができれば、日本社会に大いに役立つだろう。今後のこの分野の動向に注視していきたいし、できることがあれば僕も何かコミットしたいと思う。
 一方、日本は2007年に超高齢社会に突入し、65歳以上の人口が2065年には約40%に達すると見られている。(注:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来の推計人口(平成29年推計)」)足りない労働人口はAIが担うという世界に仮になったとしても、多くの高齢者が世の中から必要とされ、社会的役割を果たすことで死ぬまで生きがいのある楽しい人生を送るためには、健康長寿を全うすることが必要不可欠だと思う。
 もう一つの現実的な社会課題として、社会保障費(医療・介護費)の高騰がある。現在、医療福祉関係予算は、70兆円を超えており、これは日本の国力が衰退している最大の理由と考えられる。社会保障費削減に向けて努力し、成長分野により多くの資金投入が果たされなければ、これからの若者が担うべき国内産業が衰退し、日本は国際競争力を失い貧困化へ向かうと考えられる。 

医師である自分がなぜ健康指導者を志しているのか

 病気になれば病院を受診し薬をもらう、これが常識であった。医師ー患者間には医学的知識に圧倒的な格差があり、世間は医師を信頼し、医師には特権的な権威が与えられている。そして、医療は専門分科が進んでいて、専門医の責任感は当該の専門の病の治療であって、他の病の治療やトータルの健康増進ではない。患者は複数の専門医を受診して、そこで過剰な検査や投薬が行われることになる。いわゆる「過剰医療」が加速しているのである。

 病気には急性疾患慢性疾患がある。怪我や感染症などの急性疾患では、手術や投薬によって重症化を防いだり、命を救う必要がある。一方で、病院や診療所を受診する患者の多くは慢性疾患である。生活習慣病を始め、アレルギー、自己免疫性疾患、精神疾患、癌も含め、多くの慢性疾患は生活習慣が原因である。投薬などの治療は対症療法であって、根本的な解決にはならない。そうであるならば、生活習慣を見直し、患者が持つ自然治癒力・免疫力を高める方向に持っていけば、投薬は大幅に減らすことができる。生活習慣を改めても改善が見込めない病気に対してのみ、最低限の投薬をすれば良いのだ。

 生活習慣の改善によって、病気を未然に防ぎ、今存在する病気の治療強度を下げることができる。それによって治療コストが大幅に削減され、患者が病院を受診し治療を受けるという無駄な時間も節約される。QOL(生活の質)が高まり、生産性が高まり、一人一人が社会でより一層活躍することが期待できる。さらに一人一人が健康知識を得て、自分の健康をしっかり管理して自立することができれば、全体として社会保障費削減に繋がり、その分の税金を成長分野や教育、子育て支援に投入できるのだ。

 薬に頼らずに健康面で自立し、その結果、経済的にも精神的にも自立する。そんな日本人が増えれば、超高齢社会でも老若男女がそれぞれ役割を果たして共生し、社会全体が生き生きする。そのような社会を目指して、健康知識を普及していきたい、と考えている。