2022年7月24日

自衛隊の特殊部隊を創設し、明治神宮武道場館長を勤めた著者の本です。三重県熊野の素晴らしい自然と伝統文化を礎に、内面的な成長を目指し、日本人の慣習的な倫理道徳感である「世のため人のため」とか「人様に迷惑をかけない」という考えを育まれるという。都会の無機質なオフィス街でグローバル資本主義と行きすぎた個人主義の中では、自然との共生であったり、利他的精神であったり、ご先祖様への感謝の気持ちや子孫のことを考える気持ちが薄れているでしょう。
競争で勝った人々が支配する「利己的な世界」ではなく、皆が心を一つに力を合わせて一体となって苦楽を分かち合える「共助の世界」を再構築したい、というのが著者の考えです。
自然の中で、共同体の中で教育や修身や礼儀を学び、伝統を継承することで、自分の存在意義を認識し、人のために尽くしたり、国を愛する気持ちに繋がるんだと思いました。
熊野飛鳥むすびの里を、訪問したいと思いました。
2022年7月18日

子供たちが日本という国に誇りと夢を持って、精神的自立をはたすためには、日本人視点による正しい歴史を知ることが必要です。明治以降の先人がどういう思いを持って、世界と対峙してきたかを知れば、日本を好きになる子供が増えると思います。またおじいちゃんおばあちゃんやそれ以前のご先祖が子孫のために頑張って、日本の豊かな環境を残してくれたことに思いを馳せることで、自分達のこれからの生きる指標が見えてくると思います。
これから日本を支える子供たちに必要な力は、健全な精神と肉体、自立心、道徳心、感謝の心などでしょう。子供の教育を人任せにするのではなくて、親が子供の先生になって、自然の中でのびのびと遊んだり、子供が自分で好きなことができるように見守ったり、衣食住を整えたり、自分で料理をさせたり、日本語を正しく教えたり、子供の発達段階に合わせて環境をつくることが必要でしょう。
子供たちだけではなくて、親御さんにも読んでもらいたい一冊です。

満州事変勃発直後の1931年9月25日に発行された原本の復刻版。松岡洋右はその後、1932年に満州問題を審議する国際連盟に全権大使として出席している。
日本と支那、ロシア(ソ連)との関係や満州・内モンゴルとこれら周辺国の地政学的な関係について述べている。
日露戦争後のロシアとの関係では北洋漁業で大きな問題があった。また、満州は歴史的に漢民族の土地ではなく、従って大和民族、漢民族、朝鮮人、蒙古人、満州人の五民族が、自由・平等の立場を与えられるべきである。そして、米英仏独含め、世界全人類に向かって満州・内モンゴルの完全なる解放を希望していた。
しかし、満州の治安は日に日に悪化し、満州が平和的に発展することはなかったのである。
戦前の日本人は、こんなにも自国と他国の歴史や世界情勢を鑑みて、日本人が自信を持って進むべき道を説いていたんだなと、思いました。白人ばかりの国際連盟で、人種差別撤廃を訴えていたのは日本だけでしたよね。戦前に白人達を相手に戦った偉大な日本人のことを、僕たちは知らなすぎるので、もっと知りたい、もっと日本人の気概を知りたいと思いました。
株式会社アメリカの日本解体計画

アメリカ合衆国なんていうものはもうどこにもない。株式会社アメリカになってしまった。その中核はGAFAのような世界中で商売をするグローバル企業とそれをバックアップするウォール街です。そして、日本人が気づかないところで、法律が改正され、土地・水・種子・薬などがグローバル企業に奪い取られている。
「今だけカネだけ自分だけ」という価値観は彼らだけではなくて、日本のメディアや官僚や政治家や利権団体が共有している。私たち日本人が知らぬ間に奪われそうになっている日本の宝物の存在に気づき、グローバリズムに対抗して「日本売り」を食い止めなければなりません。国民の命やライフラインに関わるインフラは、絶対に外国資本に売ってはいけません。
世界の動きが見えてきた一冊でした。