
📚 日本のこころの教育
著者:境野勝悟
発売日:2001年7月2日
おすすめ度:
超オススメ 🎉✨

本書は著者が花巻東高校の全校生徒を対象に行なった講演をもとに構成されています。『さようなら』の意味はなんですか?日本人とは、なんですか?という疑問から話が膨らんでいきます。
私たちが生きているのは、太陽のエネルギーのお陰である、ということを二千年も前から日本人は感覚的に気がついていて、そのことを大切にしてきました。「私たちの命は太陽が元だよ」ということで、「日本」という国名になったのです。日本人とは何かと聞かれたら、「私たちの命の元が太陽だと知って、太陽さんのめぐみに感謝をして、太陽さんのように丸く、明るく、元気に、豊かに生きる。」これが日本人なのです。日本人は百年前はほとんどの人が毎日、朝日を拝んでいたのだそうです。
そして、命の原因の二番目に私たちの先祖は日本の自然を大事にしました。日本の大地・自然というものがあるから、私たちは日本人としてここに生きられるのです。
国旗というのは私たちが住んでいる国土のマークです。命の原因である太陽が、私たちの国旗の日の丸です。ヨーロッパの人たちは、あんなにシンプルであんなに存在感のある国旗はないと言って羨ましがるそうです。
「君が代」のもとの歌は、「古今和歌集」に載っており、ギネスでも認定されています。「世界最古の国歌は、日本の『君が代』である。その歌詞は、九世紀に始まる」として世界の人たちから認められているのです。そして、この歌は平安時代のある女性が、敬愛する自分の男性に送った「恋のうた」であり、
「わたくしの愛する人のいのちが、どうかいつまでも長くつづきますように、たとえば、小さな小石が寄り集まって、ギッシリと固まって大きな岩となり、それに苔が生えるまで、どうかおすこやかに生きていてくださいませ」
という解釈になります。
いくら金があったって、いくら物があったって、いくら地位があったって、ちっとも感謝ができない人は、幸福になることはできません。幸福になるか不幸になるか、自分が伸びるか伸びないかは、諸君の心一つです。自分の人生を充実させていくのは、親でもないし、先生でもないし、環境でもありません。みんなの共通の生命、みんなの共通の恵みに対して、感謝の心を育てることが、きみを伸ばし、きみを大きく育てていくのです。
生命の原因の三番目に「父母の恩」と言って父母の恵みを、わたしたち日本の民族は大切にしたのです。そして、母親は太陽さんのような恵みの力によってわたくしたちを世話してくれる、というところから母親のことをむかしは「お日身(カミ)さん」(太陽の体、太陽の生命)といったのです。父親は一所懸命外へ出て働いて、生活の糧を運んでくれる、危害を与える賊が来ると追い払ってくれる、というところから父親のことは「尊(とうと)」というようになりました。
「今日は」「さようなら」の意味も太陽に関係がありました。夏目漱石の『坊ちゃん』の中にも、「そんなことをしたら今日様(太陽)へ申し訳ないがなもし」というようなセリフがあります。「今日は、元気ですか」「はい、元気です」「さようなら(ば)、ご機嫌よう」というのが、わたくしたちの挨拶の基本であり、太陽さんと一緒にあかるく生きていますか、という確認だったのです。
「きょうは、太陽さんと一緒にやっとるかね」
「おかげさんで、太陽さんと生きていますね。ありがとうでござんす」
「そんなら、気分は上々だぁーね」
という気分のさわやかな挨拶だったのです。
日本人のこころは太陽と共にある!ということがよく分かりました。わたしたちの命の原因である太陽と自然と父母に感謝して、日本人として誇りを持って生きていきたいと思いました 🌅🇯🇵
📚 初等科國語[中学年版]
著者:文部省 解説:葛城奈海
発売日:2020年8月4日
おすすめ度:

本書は、昭和17年(1942年)に発行された三年生・四年生の用の国語の教科書です。「日本人としてふまえておきたい大切なこと」として、神話、偉人伝、神社、兵隊さん、親孝行、自然、生き物との関わり、科学的思考などのテーマが含まれています。どれも優しい言葉で、表現や感性が豊かであり、全編を通して思いやりと温かさが溢れています。
日本人は優しいからこそ、強くなければならなかったし、強いからこそ優しくなれたのでしょう。このような教科書で学んだからこそ、戦中の日本人は心をはぐくむことができたんだと思います。
カタカナ語がはびこっている現代において、日本語の美しい響きと力強さを見つめ直し、日本らしさ・日本精神・大切な道徳心を学ぶことができる教科書だと言えるでしょう。
📚 初等科地理
著者:文部省 解説:宮崎正弘
発売日:2021年7月5日
おすすめ度:

この教科書は昭和18年(1943年)から終戦まで、小学五、六年生用に使われました。内地編では、本州・四国・九州、北海道と樺太、朝鮮と関東州、台湾と南洋諸島における地理、産業、国防上重要なポイントなどを、象徴的な歴史的背景もところどころ盛り込んだ上で、表記されています。外地編では、昭南島(シンガポール)とマレー半島、東インドの島々、フィリピン、満州、蒙疆(南モンゴル)、支那、インド支那、インド、西アジアと中アジア、シベリア、太平洋の島々の地域において、西欧列強の植民地支配がいかに残酷であったか、そしてそれを取り払った日本の勇敢さと今後の使命についても語られています。
その当時の各地における重要な産業(農業、畜産、漁業、鉱工業)、資源、名所史跡、気候、住民についても分かりやすく述べられており、このような教科書で勉強していた当時の日本人は、国内外の事情を身近なものとして体型的に捉え、海外に飛躍していたのだろうと想像できました。
このような地政学(地理的な条件に注目して、軍事や外交といった国家戦略、また国同士の関係などを分析、考察する学問)を教養として身につけておくことは、国防だけではなく、国民の重要なインフラを外国勢力から守ることにもつながります。僕たちのご先祖はこのような高い意識で、地理を学ばれていたのです。
📚 初等科修身[中高学年版]
著者:文部省 解説:矢作直樹
発売日:2020年4月2日
おすすめ度:

温故知新 ー この大東亜戦争中に発行された道徳教科書からは、楽しい神話、偉人の物語、日本の美しい風物などを通して、「忠義」「孝行」「勇気」「誠実」「勤勉」「慈悲」など、人として、社会人として、国民としてどのようにあるべきかを学ぶことができます。日本人として最低限知っておくべき、日本の国柄ともいえる神嘗祭、新嘗祭などの皇室行事、その意義なども分かりやすく描かれています。新しい大東亜建設のために国民の奮闘努力を促す記述も登場し、必死になって未曽有の危機的時局を乗り切ろうとした当時の人の気持ちが感じられます。
- 日本の子どものだいじなつとめは、一生けんめいにべんきょうすることです。べんきょうは、ただ、ものごとをおぼえるだけではありません。心を正しくし、美しくし、よく考え、よく工夫し、からだを強くきたえることが、みんなべんきょうです。私たちは、日本のようにすぐれた国に生まれたことをよくわきまえて、心をりっぱにみがかなければなりません。
- つつしみの心を持ち、行儀よくするためには、まず、平生のことばづかいに、気をつけなければなりません。ことばづかいがぞんざいであれば、人がらが悪く見えます。私たちは、目上の人を尊び、ていねいなことばをつかうようにしたいものです。
- わが大日本は、万世一系の天皇のお治めになる国であります。御代御代の天皇は、臣民を子のようにおいつくしみになり、臣民はまた先祖このかた心をあわせて、天皇を大御親と仰ぎたてまつり、忠孝一本の大道をよく守って、生々発展して来ました。これが大日本の世界に類のないところであります。
- わが国では、昔から礼儀作法が重んじられ、外国の人から、日本は礼儀正しい国だ、といわれて来ました。時勢がうつり、人がかわっても、礼儀作法の大切なことには、かわりはありません。私たちは、いっそう注意して、大国民としての品位をおとさないようにつとめましょう。
- 私たちは清く、明るく、公明正大でなければなりません。男は、正しくたくましく、女は、すなおで強くあってこそ、日本の国はいよいよさかえて行くことができるのであります。日々の心がまえが、そのまま大きくなっての心がまえとなります。今、はっきりと私たちの果たさなければならない使命についてわきまえ、それを果たすことのできる日本人となるようにつとめましょう。
現代でも実践できる考え方、生き方を修身から学ぶことができます。非常に分かりやすく、読みやすいため、子供のみならず、大人にも大いに価値があります❗️
📚 子供たちに伝えたい「本当の日本」
著者:神谷宗弊
発売日:2019年5月23日
おすすめ度:

子供たちが日本という国に誇りと夢を持って、精神的自立をはたすためには、日本人視点による正しい歴史を知ることが必要です。明治以降の先人がどういう思いを持って、世界と対峙してきたかを知れば、日本を好きになる子供が増えると思います。またおじいちゃんおばあちゃんやそれ以前のご先祖が子孫のために頑張って、日本の豊かな環境を残してくれたことに思いを馳せることで、自分達のこれからの生きる指標が見えてくると思います。
これから日本を支える子供たちに必要な力は、健全な精神と肉体、自立心、道徳心、感謝の心などでしょう。子供の教育を人任せにするのではなくて、親が子供の先生になって、自然の中でのびのびと遊んだり、子供が自分で好きなことができるように見守ったり、衣食住を整えたり、自分で料理をさせたり、日本語を正しく教えたり、子供の発達段階に合わせて環境をつくることが必要でしょう。
子供たちだけではなくて、親御さんにも読んでもらいたい一冊です。