小説


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📚 アマテラスの暗号
著者:伊勢谷武
発売日:2020年10月7日

おすすめ度:

評価 :5/5。

🎉🌟


アマテラスの暗号

 日ユ同祖論のいろんなネタがサスペンス仕立てでふんだんに登場します。主人公のケンシ(賢司)は、日本で最も長い歴史を誇る神社の一つ、丹後・籠神社の宗家出身、第八十二代目宮司である父の死の謎を探るために、父が残した手がかりを頼りに各地の神社と神話を調査します。
 写真、挿絵、図、地図、系図などの資料が豊富で臨場感あふれるストーリー展開です。ユダヤの歴史、旧約聖書の内容や、各地に残されたユダヤ人の痕跡の数々に興味が掻き立てられます。

  • 千葉芝山古墳群で大量に出土したユダヤ人埴輪。ユダヤ人ラビと山伏。
  • 太陽を信仰し、東を拝む北イスラエル王国人。
  • 籠神社の奥宮、真名井神社のロゴマークが六芒星
  • 神輿を担ぐ神職とアークを運ぶレビ族。皇室の三種の神器とアークに納められたユダヤ三種の神器(アロンの杖十戒が書かれた石板マナの壺)。
  • 蘇民将来子孫家門の注連縄。旧約聖書のソドムとゴモラの話。「蘇民将来」は将来に蘇る民で、ユダヤ人が自分たちを指して称する民族の名。
  • 神社やシナゴークの入り口にあるお清めの場所。神道のお守りとユダヤ教のアミュレット。
  • 『日本書紀』によると弓月君(秦氏)が民を連れて、応神天皇の時代に百済からやって来た。二万人とも二十万人ともいわれている。そして、応神天皇の御代から古墳が超巨大になり、大規模な土木工事や養蚕などが営まれた。
  • 中国で『大秦寺』は景教の寺。広隆寺の別名は『太秦寺』。広隆寺の十善戒とモーゼの十戒。弥勒菩薩半跏思惟像の右手の不思議な形と景教で三位一体を表す手の形。
  • 秦河勝が創建した赤穂の大避神社。昔は大辟神社と書き、さらに遡ると大闢神社と号していた。大闢という漢字は、『ダビデ』という意味。
  • 神道の狛犬(一角獣)と、ソロモン神殿の一対の獅子。ロスチャイルド家の家紋(ライオンとユニコーンのセット)。
  • 守屋山」を御神体とする諏訪大社で行われる「御頭祭」という祭りと、旧約聖書に記されているイサクの物語。
  • 兄とともに約束の地に向かって東進した神武天皇。兄とともに約束の地に向かって東進したモーゼ。民族の歴史が神から約束された地への東征で始まる。
  • ギオン(GION)祭りとは、シオン(ZION)祭りのこと。
  • 古代イスラエル時代の洗礼の池。木嶋神社の元糺の池と三柱鳥居。下鴨神社糺の森のなかにあるみたらし池。

 そして、再度訪れる伊勢神宮の内宮でハラハラドキドキのクライマックスを迎えます。こういう結論も、もしかしたらあり得るのかも😜
 考古学的な事実、各地に残るユダヤの痕跡を考慮すると、日本神話や歴史においてユダヤの影響は大きいだろうと思います。多神教を信じる北イスラエル王国の十支族、新バビロニアに滅ぼされた南ユダ王国の人々、そして景教を信仰し、応神天皇のときにやってきた秦氏など、何段階かに渡ってユダヤ人が日本に渡来したものと思われます。彼らの一部は太陽信仰があって、縄文時代(神話の時代?)に関東に移動したでしょうし、神道などに大きな影響を及ぼしたと考えられます。いや〜面白いですね❗️🌞