📚 私が見た未来 完全版
著者:たつき諒
発売日:2021年10月2日
おすすめ度:
超オススメ 🎉🌟
1999年に刊行され、”大災害は2011年3月”と、表紙が東日本大震災を予言していたと話題の書の完全版です。
ものすごく印象的な夢を見ると、目が覚めても忘れない。未来の自分に何か関係があるかもしれないということで、著者は1976年ころから夢日記を書き始めたそうです。「自分に関係する」事件や事故など、夢にまつわる不思議な体験をするようになってから、枕元にノートを置いて寝起きに書くようにしていたとのこと。
幼少期にはいろいろなことを考えられていました。「なぜ私は私なのだろう?」「なぜこの地球に生まれて、この体でなければならなかったのだろう?」意識を宇宙に飛ばして、空から自分を見ることをイメージしたとのこと。自分の考えや悩みがとても小さく思えて、次の瞬間、「宇宙からの視線」を感じた、と。
霊感の多いホラー・ミステリー系の作品も多い著者ですが、霊見たことはないし、霊感はない、と自身は語っています。でも不思議だけど、未来は夢の中で見ていたとのこと。夢は誰でも見ますが、起きたあとで忘れてしまうことがほとんどではないか。実際、「大津波の夢を見た」という読者からの投稿がたくさんあったそうです。同じような予知夢を見た人は、実はたくさんいるのではないか!?と。
「予知」は「警告」です。「避けられる」から「見させられた」と著者は考えています。そして、2025年7月5日に本当の災難はやってくる、という夢を見られました。今度の大災難は、ちゃんと日付も見えているし、その日に向けて人々の意識が変わっていけば、対策を立てることもできるとのこと。そして、その大津波の後の世界には、ものすごく輝かしい未来が見えているのだそうです。
デジタルな世界であくせく生きている我々ですが、霊感であるとか、夢とか、潜在意識、メタ認知など、日常とは異なるスピリチュアルな世界を垣間見れたような気がして、刺激になりました。2025年7月の災難が本当に起こるのか、どういう形で起こるのか分かりませんが、その後には、心の時代の到来、心と魂の進化が起こるのだそうです。みんなが助け合い、協力し合って、あらゆるものごとがプラスの方向に進んでいく世界がくると。そこに向かって、準備・行動していくことが大事ですね〜❗️☀️
📚 マンガ 面白いほどよくわかる! 古事記
著者:かみゆ歴史編集部
発売日:2017年5月1日
おすすめ度:
超オススメ 🎉🌟
「神話を忘れた民族は100年以内に滅ぶ」というイギリスの歴史学者アーノルド・J・トインビーの名言があります。教科書で日本神話を学ぶことはありませんが、ユダヤ教徒やキリスト教徒は聖書を学んで、自分たちのアイデンティティーや価値観を大切にしています。私たち日本人も、自分たちの神話を学んで、日本の国柄や国の成り立ちを知り、日本の文化の基盤や核となる物語、信念、倫理観を知ることが、国を維持・発展させるためには重要です。神話を学ぶことで、民族のアイデンティティー、歴史的な継続性に対する理解が深まります。
神の名がたくさん出てきて難解な古事記も、マンガで読むと神話の核となるストーリーが頭に入りやすいです。神話と密接な関連のある神社や遺跡の解説も豊富で、理解が深まります。このような背景知識を持った上で神社めぐりをすると、これまで知識がなくぼんやりと見てきたものが、想像力が膨らんで全く異なった風景として見えてきて、感慨深くなります。知的好奇心がどんどん膨らみます🤗
📚 東京ラブストーリー 全3巻
著者:柴門ふみ
発売日:1995年10月17日
おすすめ度:
超オススメ 🎉🌟
「東京ラブストーリー」の主人公は四人です。完治(カンチ)、リカ、さとみ、三上の若い主人公たちの恋模様が、この作品のテーマです。
原作中のリカは気まぐれで、わがままで、刺激的で、魅力的で、愛媛から出てきたカンチにとっては東京そのものに見えます。人を愛しても、愛されることには慣れていない女、そして傷つけずに人を愛することはできない女です。赤名リカの愛のエネルギー量は並の男の五人分くらいあり、まともに面と向かったら五倍のエネルギーに押し潰されます。カンチはリカに振り回されながらも、適当にうっちゃらかしながら、リカから逃げずに向き合って、物語は進んでいきます。
恋について確実に言えることは、”恋は必ず終わる”ということだそうです。恋が終わった時、残るものは愛であったり憎しみであったりします。それは各々の心がけ次第であるとのこと。愛は「愛している」という言葉の中に存在するわけではなく、日常の断片に時折り見え隠れするものなのだそうです。
ドラマの「東京ラブストーリー」では、可愛くて魅力的でカンチに全力で恋するリカ、リカが気になり、リカに恋するも、ずっとさとみのことが好きなカンチ、プレイボーイのイケメン三上という分かりやすい設定でした。リカの愛情が重過ぎて、それを受け止める度量のないカンチ。そして物語は泣きたくなるほど切なくなっていく・・・。リカがもう少し上手にカンチを愛せれば、カンチがもう少し懐が深ければと、やきもきして、「バカヤロー」と思いながら見たものです。笑
この原作漫画、そして現代版「東京ラブストーリー2020」では主人公たちのキャラクターが微妙に異なり、合わせて見ることで全体としてバランスがとれて、この物語の世界観に浸れます。さまざまな人間像、自分とは異なる感性、辛い経験など、恋愛の参考になるのではないでしょうか😎
📚 ユダヤ人大富豪の教え スイス編
著者:本田健(著) 今谷鉄柱(画)
発売日:2011年1月19日
おすすめ度:
お金は、人の深いところを揺り動かすパワーを持っています。
「お金」は、冷静に観察すると、単なる「紙切れ」であり「金属」ですが、人生を大きく左右するものです。
その人の本質は、お金によってあぶり出されてきます。
お金に触れると、嫉妬心が強い人は嫉妬が、怒りを持っている人は怒りが、愛情いっぱいの人は、愛が出てきます。
お金は、そういう不思議な性質を持っています。
「お金」というものの本質と、そのパワーを理解していなければ、それによって人生は翻弄されることになります。お金と健康的につき合うことができれば、その人の人生は素晴らしいものになります。
お金には、人生においてそれほどの影響力があるのです。
お金は、その人を自由にもしてくれるし、幸せにもしてくれます。一方で、人を不幸にも、不自由にもします。
それだけ大切なものなのに、真剣に向き合ったり、考えている人はあまり多くありません。95%くらいの人が、お金と上手につき合えていません。
それは、ほとんどの人が、お金にまつわることでいろんな悲しいドラマを体験してきているからです。お金に関するドラマを思い出し、その痛みを癒すことで、あなたも、お金から自由になっていけます。
お金について考え学び抜くことで、お金から自由になり、心の平安を得ることができ、人生が豊かになるとのことです。お金について考えるきっかけとなる漫画です❗️
📚 新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論
著者:小林よしのり
発売日:2008年11月7日
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台湾の歴史、戦前の日本の歴史、中華思想、そして現代に至る日台中の国際関係が漫画で分かりやすく表現されています。2008年に文庫化されて出版された当時の台湾は、民進党から国民党政権に復帰し、自らの民主的なプロセスを経て、チベット同様「中華」に吸収されるような潜在的な危機があったようです。本書全体を通して、台湾人のアイデンティティ、そして日本統治時代の日本人が台湾に行ったことを忘れてはなるまい!という強いメッセージを日本人と台湾人に発信しています。
台湾にはもともと数千年前からマレー・ポリネシア系の20数部族に及ぶ多様な原住民が住み、対岸の福建省から閩南語系の人々、北方から流れてきた客家語系の人々が移民としてやってきました。豊臣秀吉の時代には、台湾には統一された政権や王権はありませんでした。その後、搾取型の植民地経営がなされたオランダ統治時代、台湾中興の祖と言われる鄭成功による鄭氏政権時代、化外の地と言われた清領時代、50年間続いた日本統治時代、(大東亜戦争中の高砂義勇隊の大活躍など)、蒋介石時代(国民党はナチスやソ連共産党の構造を真似たファシズム政党だった)、(国民党は台湾人を「中華民族化」するための洗脳教育を徹底的に進めた)、蒋経国から李登輝へ、と台湾の歴史は歩んでいきます。
国民党は二・二八事件、その後も白色テロで民衆や知識人たちを虐殺しました。台湾人は「アメリカは日本には原爆を落としただけだが、台湾には蒋介石を落とした」と言ったとのこと。台湾は1949年から1987年まで38年間も戒厳令下にありました。そして、国民党の内部に入り込んだ「本省人」、元日本人であり、純粋な「公」の精神を宿す男・・・李登輝が総統の座に就き、この国に民主主義をもたらしました。2000年3月には完全な直接選挙による中華世界で史上初の政権交代が起こりました。圧倒的多数の民衆が大陸・中国を拒否し、台湾人としてのアイデンティティーを求めました。
1895年から1945年までの日本時代の影響は大きく、秩序や、悪習の根絶、衛生観念の芽生え、時間厳守、教育の普及など、中国大陸にはない「公共性」「公」の意識というものが育ってしまった!それを知っているから(出版当時)60代以上の台湾人は、「私は元日本人」と胸を張ってくれる、とのことです。
日本と台湾・・・かつて共に歩んだ時代がありました。日本は台湾を内地と同じか、それ以上の情熱を注いだ結果、台湾は近代化し始めたのです。これからの日本、台湾を考える際にも歴史的経緯を重く見て、罪科の糾弾に囚われる事なく、過去の歴史の有益な部分を発見してこれを未来に繋げていく。そして、李登輝氏の徹底した自己肯定的な姿勢、前向きな姿勢、前向きな思考、良い意味での楽観性が、日本には必要でしょう❗️その他、筆者の痛快な批評が散りばめられています。
- アメリカのGHQの占領統治によって、日本の歴史は完全に断絶し、押しつけられた見かけだおしの民主主義によって、空っぽの日本人が出来上がってしまった。
- 今の日本人は誰も国のこと、公のことを考えていない小市民の群れであり、特に政治家とマスコミに「日本精神」のカケラもないことは明白だ。
- 中国は日本にも世界にも「台湾」を「国」として認知させたくない、独立させたくない、自分の領土にしたい。そんな中国の顔色を日本の腰抜け政治家はへこへこ窺っているだけである。
- 「民主主義 民主主義」とあれほど言っている朝日新聞がしょせんは共産主義の方が大好きで、北京支局が大切だから、中国政府を怒らせたくないという商売第一のポリシーしか持っていない・・・これが正体である!
- 日本ではマスコミが「国のため」というのを嫌がる。「市民のため」とか「地球市民のため」とか言うからどこの市民のためか分からなくなって、結局ふと気がつけば中国共産党のため、アメリカのための政治をやってたりする。
- 日本では強力なリーダーが育たない。強いリーダーシップを求めているような言説が飛び交っても、実際出てくれば怯えて揚げ足取り、言葉狩りしてでもつぶしにかかる。
- 日本のナショナリズムは、アメリカの愛国心には遠く及ばないが、「私」のためでなく自我を捨てて「公」の精神を宿し、「国」のためを考え、軍国主義には断固反対である。国に対する誇りを取り戻し、国を守る気概を取り戻し、自衛隊にそれなりの名誉ある地位を与え、謝罪外交をやめさせ、中国の顔色を伺う屈辱外交を断つことである。
- 日本人ほど自分のナショナリズムに無自覚な人間はない。だれもが日本という国に甘えきって、愛国心などいらないとうそぶいている。国家や国旗に無関心な日本人を見ると、海外生活をすすめたくなる。
- 戦前の祖父たちがどれだけ誠実で、スケールの大きいものを持っていたか。祖父たちを悪として断罪し、同じ日本人として罪悪感を持っているふりを装いながら、自らだけは誠実であるとと信じ込む・・・歪んだナルシストたちが現代の日本にはあまりに多い。
- 戦後民主主義サヨクの政治家は、アジアへの贖罪意識が強くて、中国朝鮮に金玉にぎられているからどうにもならない。ODAの金が特定政治家の懐にバックしていて、これを政治資金にしているから中国に頭が上がらない!?
- 日本のサヨクは台湾を見たがらない。「国家解体願望」の強いサヨクにとっては台湾は「国産み」するよりは中国と統一することを望んでいる。
- 台湾人は陽気で、サービス精神があって、楽観的で、中国人と同じく面子を重んじ、物事をはっきり言うけど強烈ではない、どこか日本人に似ておとなしい。
- 南の島の楽観性を持つ台湾人は、戦前の日本の道徳や公共心を受け継いでいて、戦後中国人の公共心のなさを目撃してしまった。
- 終戦時、日本人がいよいろ台湾から引き揚げるとなったら、港から手を振って見送った。こんな名残惜しい別れ方をした所は、他にないという。
- 台湾人は日本人に似た控えめさを持っていながら、個人主義で他人に干渉せず、組織に頼らず、面子が強くて、だからと言って中国人ほど利己的ではなく、約束や契約を守る公共心もある。
- 台湾で店に入ると「根が善良な人たち」が一生懸命サービスしようとする。台湾人の庶民にもやっぱり「日本精神」は受け継がれているとしか思えない。
- 日本ですでに死んでしまった価値観が台湾に残っている。日本が台湾に置いていった「いさぎよさ」という価値観だ。
- 日本と同じで、海に隔てられた島という条件が大きく影響して、もともと「日本精神」が伝わる気質が台湾人にはあったのだ。
- 戦前の日本人は几帳面で真面目で、徳の高い人が多かったようだ。わしは全く恥ずかしい。戦前を全否定、戦後をよしとする今の日本人の愚かさは全く情けない。
歴史的にも地理的にも人の情においても、日本に一番近い島 台湾!この島国の「親日国家」としっかり向き合い、価値観を共有していきたいと思いました✊
📚 マンガ 歎異抄をひらく
著者:和田清人 太田寿 伊藤健太郎 「歎異抄をひらく」映画制作委員会
発売日:2020年11月11日
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歎異抄は親鸞聖人の没後、鎌倉時代後期にお弟子の唯円(ゆいねん)が書かれたといわれています。「異なるを嘆く」という言葉のとおり、親鸞聖人の教えを正しく伝えることを願って書かれました。
人間は死ぬまで煩悩から離れられない悪人である。阿弥陀仏は、煩悩の塊である私たちを、男も女も、老いも若きも、そのままの姿で救うと誓われている。
悪人とは全ての人間のこと、善人とは自分の力で極楽浄土に往けるとうぬぼれている者のことである。『善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや』 ー 悪人こそが救われる。
『今生に、いかにいとおし不便と思うとも、存知のごとく助け難ければ、この慈悲始終なし』 ー 人の力ではどうにもならない。まず自分自身が幸福にならなければ、人を助けることはできない。
自分は善人だという前提に立ち、己の力のみを頼る聖道仏教(天台宗、真言宗、法相宗、華厳宗、禅宗など)に対して、自分は煩悩しかない、罪の重い「悪人」だと知り、「弥陀の誓願(約束)」を聞こうという謙虚な態度が浄土仏教なのでしょうか。作画が美しく心温まるストーリーで、映画とセットで繰り返し見ると心が整います。